全国企業転入超過数、埼玉1位1013社 東京隣接し交通網充実
全国企業転入超過数、埼玉1位1013社 東京隣接し交通網充実
2005年から14年の10年間に、県外から県内へ転入した企業は2468社、県内から県外へ転出した企業は1455社で、転入から転出を引いた転入超過数は埼玉県が全国トップの1013社に上ることが、帝国データバンク大宮支店の調べで分かった。
10年間を通じて転入超過が続いており、転入元と転出先はいずれも東京都が多数を占めた。
同支店は「埼玉県は(大消費地の)東京都に隣接し、鉄道や高速道路など交通網が充実しているほか、家賃や地代も安い。県をはじめ自治体が積極的に企業誘致を展開していることも、企業転入が多い要因として挙げられる」としている。
転入超過数が全国で2番目に多かったのは、神奈川県で780社。次いで千葉571社、兵庫県249社、茨城県213社と続いた。
26位以降はマイナス(転出超過)となり、下位は愛知県(マイナス131社、45位)、大阪府(マイナス901社、46位)、東京都(マイナス2099社、47位)の順。大都市を抱える都府県では転出が進み、周辺の県では転入が進んでいる。
年代別にみると、埼玉県へ転入した企業が最も多かったのは08年の285社で、最も少なかったのは07年の204社。一方、県外へ転出した企業では最多が06年の167社、最少は10年の119社だった。
転入超過数は08年と10年の156社が最も多く、07年の47社が最少となった。
埼玉県に転入した企業のうち、転入元は東京都が2107社(構成比85・4%)と圧倒的に多く、次いで千葉県86社(同3・5%)、神奈川県65社(同2・6%)と続いた。
埼玉県からの転出先でも東京都が1042社(同71・6%)と7割以上を占め、以下の千葉県116社(同8・0%)、茨城県51社(同3・5%)を大きく上回った。
業種別にみると、埼玉県への転入企業で最も多かったのは、卸売業で659社(構成比26・7%)。転出企業では製造業が320社(同22・0%)で最多だった。年商規模別では、転入・転出ともに「1億円以上10億円未満」が5割弱を占めた。
調査は05~14年の10年間で、都道府県を越えた実質本店の移転が判明した企業2万1060社を、自社データベース(146万社)の中から抽出・分析した。
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